SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス, Shadow Desktop 導入事例 株式会社 ニッセイコム

ニッセイコム_閉域網

お客様の声

閉域VPN+多要素認証と仮想ストレージを組み合わせたソリューションを採用。
安心・安全・快適なテレワークを実現しました。

<写真>
 システム事業部サポート&サービス本部 製品推進センター 横井 英樹(写真左)
 システム事業部 関東システム部 佳元 由季(写真中央)
 全社営業統括 取締役 専務執行役員 小竹 秀夫(写真右)


ニッセイコムでは、快適な在宅勤務環境と作業効率向上の実現のためにプロジェクトを発足し実証実験を実施。今回はそのキーパーソンに、「SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス」と「Shadow Desktop」を選んだ経緯や理由、導入後の評価などについて聞きました。


この記事のポイント

課題

  • 各家庭用の回線を使用しているため、セキュリティーや回線品質に差が生じる。
  • 再接続作業が頻繁に発生するため継続的に使えず、操作性も悪い。

選定ポイント

  • 電源を入れるだけで継続的に社内ネットワークに接続。
  • 切断による再接続性やレスポンス低下が少ない。
  • 不正アクセスやなりすましの防止等、セキュリティーを担保。

効果

  • 感覚的に、出社時と比べて70%以下まで低下した在宅勤務の作業効率が、ほぼ100%に近いレベルまで改善。
  • 出張先への移動中や出張先のオフィスでのフレキシブルな業務継続を実現。
  • 出社という縛りから従業員を解放しワークライフバランスを促進。

導入の背景・目的

緊急で導入した簡単で安価なリモートアクセスツールにはさまざまな課題が内在


— はじめに、ニッセイコムが社内で取り組んできた在宅勤務やテレワーク推進のプロジェクトについて説明してください。


個人写真①.png小竹:弊社は2018年頃から、育児支援やワークライフバランスをテーマに、自宅にいても会社にいる時と同様な業務を実施できるようにするテレワークの環境作りを進めようとしていました。ちょうど政府主導で働き方改革の推進が行われ、テレワークが注目を集め始めていた時期です。
そのため、世の中にあるテレワーク商材を調査し、まずは社内で活用することで、お客さまへテレワークを提案するビジネスにつなげようと考えていました。しかし、回線スピードの向上やセキュリティーの維持などさまざまな要素が障害となり、ベストプラクティスを見付けられずにいました。
そのような中、2020年の序盤から国内でも新型コロナウイルス感染症が拡大し、緊急事態宣言の発令で従業員の出社が原則禁止になりました。このことから、回線スピードとセキュリティーの両方が担保できるテレワークの手段を開拓しようと考えたのが今回のプロジェクトのきっかけでした。



横井:その緊急事態宣言の発令によって、まず弊社の従業員が在宅勤務を行えるようにする必要がありました。そうした中、比較的簡単に安く導入できるリモートアクセスツールを選び、会社のパソコンを自宅から遠隔接続できるようにしたことで、さまざまな課題が生じました。



— 既存のリモートアクセスツールにはどのような課題があったのでしょうか。


横井:主に3つありました。
個人写真②.png 1つ目は、回線品質の問題です。従業員が在宅勤務を行うためには、各家庭に敷設されているインターネット回線やWi-Fiを使用します。契約内容やサービス品質により回線スピードや通信品質が良くない場合があり、朝や夕方などアクセスが集中する時間帯はレスポンスが極端に低下して仕事ができない従業員もいました。

2つ目は、再接続作業が頻繁に発生し継続的に使えないという問題です。導入したリモートアクセスツールは、一定時間が経過すると回線が切断されてしまい、その度に再接続しなければなりませんでした。また、画面転送型のサービスだったため、操作性も良くありませんでした。

3つ目は、回線のセキュリティー対策です。コロナ禍ですぐに在宅勤務が開始できることを優先し、既存の家庭用回線を使うように指示したため、会社としてはリモートアクセスツールのセキュリティー機能により必要なセキュリティー基準は満たしていましたが、想定していた管理とは違う状況でした。また、在宅勤務で使用するパソコンが会社支給のパソコンだけではなく、個人所有のパソコンもあり、それに対するセキュリティー管理が事実上難しかったことも問題でした。


※個人所有のPCはリモートアクセスでのみ利用しており、お客さまのデータを保存することはありません。

選定のポイント

操作性・通信・セキュリティーが選定条件


— 状況を改善するために、どのような検討を行っていったのでしょうか。


横井:弊社では、在宅勤務が主体の従業員や、会社での業務を主体とする従業員、営業などで外出する機会が多い従業員など個人ごとに状況が異なるため、1つだけではなく複数のアクセス方法を並行して検討しました。例えば、DaaS(Desktop as a Service)やVDI(Virtual Desktop Infrastructure)、画面転送型のテレワーク用ソフトウエア、インターネットVPNなども評価しています。それらの長所・短所を比較し分析することによって、従業員が自ら最も適切な手段を選べるようにしようと考えました。そうすることで、テレワークを実施したいと考えるお客さまへの提案につながると考えたからです。



— 既存のリモートアクセスツールに代わるソリューションの検討も行ったのでしょうか。


横井:もちろん行いました。選定条件は次の3つです。
第1に、シームレスに使えること。第2に、性能やレスポンスが優れていること。第3に、セキュリティーを担保できることです。


その結果、「SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス」と、仮想ストレージサービス「Shadow Desktop」を組み合わせたソリューションを新たに採用することにしました。「SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス」については、不特定多数から直接アクセスを受けない閉域網を利用することで安全性を確保するとともに、生体認証+デバイス認証+SIM認証の3つを組み合わせた多要素認証を行うことでなりすましを防止できる点に注目しました。
一方の、「Shadow Desktop」は、クラウドストレージに保存されているファイルをまるでローカルドライブにあるかのような感覚で遅延なく使用できることや、作業中にオフラインになった場合でもそのまま使い続けることができること、ログオフやシャットダウン後はキャッシュデータがすべて削除されるためパソコン内にデータが残らないことなどが選定ポイントでした。
これら2つのツールを組み合わせることで、会社支給のパソコンを安全に社外に持ち出せるようになりました。その1台だけでどこでも仕事ができるようになることで、コスト削減への期待も高く評価しました。

導入の効果

場所に縛られない働き方でワークライフバランスを推進


— 2製品の導入経緯を教えてください。


横井:2020年4月~2021年3月まで実証実験を実施。その後、半年ほど小規模に利用した結果をリポートにまとめ、2021年10月に一部従業員での利用から全社に利用を拡大し、希望者による活用がスタートしました。


個人写真③.png
— 導入効果にはどのようなものがあったのでしょうか。


佳元:私は月に1~2度出社する以外は、在宅で子育てをしながら短時間勤務を行っています。以前のリモートアクセスツールでは自宅のパソコンでプログラミング作業を行わなければならず、端末のスペックが低い上に、弊社社員の夫とインターネット回線を共有していたので、2人同時にアクセスすると遅延が生じていました。また、以前のツールは画面転送型だったのでレスポンスが悪く、クリックやスクロール時にタイムラグの発生や、キーボードで使えないキーがあるなど、会社での作業と比較すると感覚的に70%以下まで作業効率が低下していました。
「SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス」と「Shadow Desktop」の活用に切り替えてからは、会社支給の高性能パソコンが使えるようになり、効率は格段に向上しました。社内と同等のレスポンスで使用できるので作業効率もほぼ100%に近いレベルにまで改善しています。


小竹:私の場合は営業活動で外出が多いため、出張先への移動中や出張先のオフィスでも問題なく業務を継続できるようになったのは非常に大きなメリットと感じています。新幹線による移動中でも仕事ができるようになったのはもちろん、思いのほかフレキシブルな対応が可能となり、乗車中に従業員との面談を行ったこともあります。非常に効果的な組み合わせを選択してくれたと担当者には感謝しています。
これらのソリューションを使って経営層が率先してリモートワークを実践していけば、従業員も必ず出社しなければならないという縛りから解放され、自然とワークライフバランスが促進されるのではないかと期待しています。

今後の展望

経験を蓄積してお客さまへの提案につなげる


— 今後の展開予定を聞かせてください。


横井:今後は利用ユーザー数を増やし、経験を蓄積してお客さまへの効果的な提案につなげたいと考えています。特に、営業が実際に活用し、自ら体験し、セキュリティーの知識を得ることでお客さまへの説明にもリアリティーが増すと思います。



— 最後に今回のプロジェクトの総評を聞かせてください。


横井:この2製品は、今後お客さまに対して、さまざまなセキュリティー対策を講じたゼロトラスト提案にも活用できると考えています。人はミスや誤りを起こしてしまいます。そのため、人の行動にはとらわれず、仕組みとしてできないようにすることがポイントです。閉域網と多要素認証で安全なアクセスを実現し、端末にデータを残さないクラウドストレージとの組み合わせはゼロトラスト実現に向けた近道であると感じています。


小竹:「SIM対応閉域VPN+多要素認証サービス」と「Shadow Desktop」の導入により、私の働き方も大きく変化し、どこにいても仕事ができるようになりました。今後もこうした最新ソリューションの活用を積極的にチャレンジしていくことで、お客さまのビジネスをより豊かにしてまいりますので、ぜひこれからもニッセイコムにご期待ください。

お客様について

ニッセイコムは、業務コンサルティングをはじめ、各種業務システムの開発・構築、ネットワークインフラ環境の設計・構築やハードウエア・ソフトウエアの提供、保守サポートサービスなど、お客さまの成長を支えるIT環境の構築を一貫して支援します。
本社所在地 東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー 11F
創業年月日 1974年2月
従業員数 873名(2022年3月31日現在)
Webサイト 株式会社 ニッセイコム

2022年9月取材。
このページの情報は取材日時点のものです。
現時点では変更になっている場合もありますのでご了承ください。


※Shadow Desktopはアップデータ株式会社の登録商標です。

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