「休み明けのモヤモヤ」を解消! 若手の離職を防ぐ声掛けのコツ

2026年7月28日


連休や長期休暇が明けた直後、若手社員の表情や仕事への向き合い方に、いつもと違う変化を感じることはありませんか。


休み明けは、仕事との距離を一度置いたことで、自分の働き方や職場との関係を見つめ直しやすいタイミングです。小さな違和感を見逃さず、上司や人事が適切に声を掛けることは、若手の離職防止において重要な第一歩となります。


本記事では、休み明けに起こりやすい若手の"モヤモヤ"に注目し、現場で実践しやすい声掛けのコツと、人事担当者が整えるべき仕組みについて解説します。

1. 3人に1人が3年以内に辞めている現実


厚生労働省の調査によると、大卒新入社員の就職後3年以内の離職率は34.9%にのぼります。

注目すべきは離職のタイミングです。2021年卒では1年目・2年目の離職率がともに12.3%と同水準となっています。手厚くフォローされやすい入社直後を乗り越えた後も、気が抜けない状況が続いているのです。会社の将来を担う人材が辞めていくことは、企業側・社員側の双方にとって大きな損失です。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)」

2. 「辞めます」は突然やってこない


長期休暇中、人は仕事から距離を置き、「このまま続けていいのか」と自分と向き合います。休み明けは、その答えが行動に変わりやすいタイミングです。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によると、20代の離職理由には「職場の人間関係」や「仕事への興味・関心」が挙げられています。待遇面だけでなく、「職場で気にかけてもらえているか」という感覚、すなわち孤立感の解消や心理的安全性が定着に大きく影響しています。

出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」(2024年10月公表)

3. 今日から現場で使える声掛けの3つのコツ
「感覚」から「仕組み」へ:人事担当者が果たすべき役割


休み明けの若手の変化にいち早く気づくために、まずは現場の管理職(上司)に以下のようなアプローチを促すことが有効です。

1. 休み明けにひと声かける
「休み、どうだった?」の一言で十分です。問題を解決しようとするのではなく、「あなたを気にかけている」という姿勢を伝えることが目的です。

2. 前の会話をつなげる
「先週話していたこと、その後どう?」と、以前の会話を覚えていることを示すだけで、上司への信頼感が自然と生まれます。

3. その人に合ったアプローチを選ぶ
内向的な人には個別の1対1(1on1)の場を。話すことでスッキリするタイプには少し長めの雑談を。同じ声掛けでも、受け取り方は人それぞれです。

定着支援が入社初期の1年目に偏り、2年目以降のフォローが手薄になっていることが、若手の離職を招く一因とも指摘されています。離職防止を現場の上司の「経験や勘」だけに頼っていては、組織としての定着率は安定しません。

人事担当者の重要な役割は、現場の管理職がこうした「声掛け」や「丁寧な関わり」を自然に行えるよう、組織的な仕組みを整えることです。

・1on1や面談のガイドライン整備:何を話せばいいか迷う管理職向けに、具体的な質問集や声掛けのタイミングを明文化する。

・コンディションの可視化:パルスサーベイ(簡易的な意識調査)などのツールを導入し、メンバーのコンディションや性格の傾向を記録・共有できる仕組みを持つ。

これにより、「誰を・いつ・どう気にかけるか」を属人化させず、組織全体で継続できるようになります。

特別なスキルは必要ありません。必要なのは、相手を知ろうとする姿勢と、気づいたときに動く習慣、それらを組織のカルチャーとして浸透させていくことです。人事がハブとなり、現場と一緒に「辞めない組織」をつくっていきましょう。