販売管理 関連コラム債権債務管理システムとは? メリットについても紹介

2024年03月23日


会社の資金繰りを適切に管理するために、債権債務管理システムを考えている企業も多くあるでしょう。しかし、どのようなメリットがあるのか分からず導入を迷っている企業もあります。

本記事では、債権債務管理が抱える問題やシステムを導入するメリットなどを紹介します。債権債務管理システムの選び方も紹介するため、導入を迷っている方はぜひ参考にしてください。


目次
2.1. 管理が煩雑で負担が大きい
2.2. 複数拠点の企業は一元管理が難しい
2.3. 債権債務管理のスキルを持った人材が必要
2.4. 手作業による管理は手間とコストがかかる
3.1. 債権管理システム
3.2. 債務管理システム
3.3. 債権債務管理システム
4.1. 入出金状況をリアルタイムで確認できる
4.2. 債権回収がスムーズに進む
4.3. 複数拠点の債権債務を一元管理できる
5.1. 導入目的を明確にして必要な機能を選ぶ
5.2. 既存の外部システムとの連携ができるかで選ぶ
5.3. 機能と料金のバランスを考えて選ぶ

1. 債権債務管理システムとは


債権とは、お金を貸した相手からお金を返してもらう権利を指しています。債務とは、お金を借りた相手にお金を返す義務を表しています。債権と債務を一括管理するシステムが、債権債務管理システムです。

債権債務管理システムは、会社全体や取引先ごと、取引ごとの債権と債務を正確に把握するために役立ちます。会計システムとの連携も可能なシステムもあるため、経理業務の効率化が期待できるでしょう。

債権や債務は、会社のお金の流れをスムーズにするためにも欠かせない管理項目です。そのため、システムを活用してリアルタイムで状況を把握できる環境づくりが必要といえます。

2. 債権債務管理が抱える問題


こちらでは、企業における債権債務管理が抱える問題を紹介します。債権債務管理は、企業が安定した経営を継続するために欠かせない管理です。管理の徹底ができなければ、資金繰りが苦しくなってしまうケースや、企業としての信用を失うケースもあります。まずは、多くの企業がどのような課題に直面しているのかを知り、解決方法を探りましょう。

2.1. 管理が煩雑で負担が大きい

債権や債務は、管理が煩雑で負担が大きくなりやすい問題があります。債権管理では、自社の資金繰りに問題が発生しないよう、漏れなく期日通りに代金を回収する必要があります。売掛金と相手企業からの入金をひもづけて確認する作業が発生するでしょう。

日常的な業務ですが、手入力ではミスが発生しやすい業務でもあります。そのため、経理部門にとって負担の大きい業務といえます。債務管理も同様に、金額の照合や消し込みの作業負担が大きく、手入力によるミスが発生しやすいといえるでしょう。

2.2. 複数拠点の企業は一元管理が難しい

債権債務の管理は、複数の拠点を持っている企業では一元管理が難しいという課題があります。各拠点がそれぞれに記録をとっておき、本社がまとめて管理する方法の場合、本社に提供される記録の体裁がバラバラな可能性があります。各拠点が独自の記載ルールで記録を進めてしまうと、本社での確認やデータをまとめるための加工に時間がかかるでしょう。ルールが統一されていないと、本来は不要な業務が発生してしまい、効率よく作業ができません。

2.3. 債権債務管理のスキルを持った人材が必要

適切な債権債務管理を行い、企業のお金の流れをスムーズにするためには、管理を実施するためのスキルや経験が必要です。債権債務管理では、債権債務状況を適切に判断するとともに、企業のキャッシュフローに問題が起こらないよう全体把握をして、漏れなく管理する必要があります。

債権債務管理が滞ってしまうと、会社の資金繰りが困難になり、最悪の場合は倒産を招いてしまう可能性もあります。企業のお金を扱う業務のため、経験豊富な人材を配置する必要があるでしょう。

2.4. 手作業による管理は手間とコストがかかる

債権債務管理では入力作業が多くあります。Excelや表計算ソフトを利用している場合、手作業での入力作業が多くなるでしょう。手入力は、気を付けていてもヒューマンエラーが発生しやすい作業方法です。ミスをなくすためには、複数人体制の目視での確認作業が必要となり、人材と時間を多く割り当てる必要が出てきてしまいます。

手入力による作業は、取引先が増えるほど負担が増していき、ミスが発生するリスクも高まるでしょう。債権債務管理は手間とコストがかかる点も課題の一つです。

3. 債権債務管理システムの種類


こちらでは、債権債務管理システムの種類を紹介します。主に、債権管理システム、債務管理システム、債権債務管理システムの3つに分かれます。それぞれが行える作業内容を確認し、自社でシステムの導入を進める場合は、どのシステムが合っているかを確認できるようにしましょう。

3.1. 債権管理システム

債権管理システムでは、取引先や案件、科目、部門などの項目ごとに債権を把握できます。条件を指定して検索をかけると、必要な情報だけ一覧で確認できるため業務の効率化が可能です。取引先から入金が行われたら、売掛金の中から該当するものとひもづけて入金消し込みを行います。システムを導入すれば、検索機能によりひもづけ先の情報を素早く見つけられるでしょう。

また、取引先や取引ごとに請求書を発行するタイミングや請求回数などを事前に登録しておけば、毎月自動で請求書を発行・送付できます。取引先企業や取引数が多い場合は、自動システムを活用すると、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。

3.2. 債務管理システム

債務管理システムでは、取引先や案件、科目、部門などの項目ごとに債務を把握できます。買掛金や未払金などの金額や支払期日を一括管理し、債務状況の把握が行いやすくなるでしょう。システムによっては、支払期日が迫ると通知が入る機能や条件検索によって未払分だけをまとめて確認できる機能などがあり、支払い漏れを防ぐのに役立ちます。また、支払いが実行されると自動で仕分けの消し込みを行います。

債務管理は、対応が漏れてしまうと会社の信用にもかかわる業務です。期日までにきっちり対応ができるよう、一目で把握できる債務管理システムの導入が欠かせません。

3.3. 債権債務管理システム

債権債務管理システムでは、債権と債務の両方を一括管理できます。借りているお金と貸しているお金をまとめて確認できるため、自社のお金の流れが把握しやすくなるでしょう。別々のシステムで管理するよりも、キャッシュフローも安定すると考えられます。

取引ごとの情報を社内で共有しやすいため、トラブルが発生する前に対処しやすくなるといえます。また、会計システムと連携を図れば、さらに経理業務の効率アップが狙えるでしょう。

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4. 債権債務管理システム導入のメリット


こちらでは、企業で債権債務管理システムを導入するメリットを3つ紹介します。自社の債権債務管理を適切に行うためにも、システムを導入するとどのような恩恵を受けられるのか知る必要があります。債権債務管理システム導入のメリットが、現在の自社にとって必要な内容であるかを確認し、導入するかどうかを判断できるようにしましょう。

4.1. 入出金状況をリアルタイムで確認できる

債権債務管理システムを導入すれば、入出金状況をリアルタイムで確認できます。Excel管理では、手入力の作業が必要となり、全社で情報を共有するまでにタイムラグが生じます。システムと連携していれば、入力を自動で反映してくれるため、最新の状況が共有可能です。手入力によるヒューマンエラーも防げるため、正確な情報を素早く確認できるでしょう。

また、タイムラグが生じて入出金の期日を過ぎるような場合があると、資金繰りの困難や企業の信頼性の低下などを招くおそれがあります。システムを導入していれば古い情報を確認するリスクが少ないため、対応漏れも防げるといえます。

4.2. 債権回収がスムーズに進む

債権債務管理システムによって債権情報を一覧で確認できれば、回収の遅延状況を素早く把握できます。債権回収が必要な企業をチェックして、請求督促をスムーズに発行できるでしょう。また、1社ずつ作成していては時間がかかりますが、システムに取引先企業の情報を登録しておけば、まとめて作成・発行が可能です。

文書も自動で作成してくれる場合もあるため、効率よく債権回収が行えるでしょう。回収不可の債権処理も自動で処理してくれるため、業務の負担も少なくなるといえます。

4.3. 複数拠点の債権債務を一元管理できる

取引先が多い場合や複数拠点がある場合でも、債権債務管理システムを導入していれば、システム上でまとめて管理可能です。複数拠点の債権債務管理は、拠点ごとのルールで作られるために本社で情報をまとめる作業負担が発生する課題がありますが、システム導入により解決できます。

各拠点で共通のシステムを利用すれば、入力時点でルールが統一されるため、加工や確認作業が発生しません。また、複数拠点でも情報共有がすぐに行えるため、債権回収や支払いに素早く対処できるでしょう。 ニッセイコムの販売管理システムについてさらに詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。

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5. 債権債務管理システムの選び方


こちらでは、自社にマッチした債権債務管理システムを選ぶためのポイントを3つ紹介します。業務の効率化や正確性の向上に欠かせない債権債務管理システムですが、自社の課題や目的に沿った機能が備わっていなければ、効果を最大限発揮できません。システムの選び方を確認して、自社の悩みを解決できるシステム導入ができるようにしましょう。

5.1. 導入目的を明確にして必要な機能を選ぶ

債権債務管理システムを利用する目的を明確にして、必要な機能を洗い出してからシステムを選定しましょう。自社にとって必要のない機能が多く搭載されていると、うまく活用できない上にコストばかりがかかってしまいます。一方で、必要な機能がすべてそろっていない状態では、作業を効率化できる範囲が狭まってしまうでしょう。

まずは、入出金のヒューマンエラーをなくしたい、販売管理全体の業務フローを改善したいなど目的を設定して、その目的を達成するために必要な機能が何かを検討する必要があります。

5.2. 既存の外部システムとの連携ができるかで選ぶ

導入を検討している債権債務管理システムが、既存の会計システムやそのほか自社で導入している業務システムと連携できるか確認しましょう。既存システムとの連携が可能なシステムを選択すると、より業務の効率化が図れます。

債権債務管理システムは、一般的に仕訳の消し込みを行うために会計システムと並行して稼働させます。そのため、現在使用している会計システムとデータ連携が行えると、より便利になるといえるでしょう。そのほかにも、販売管理システムや生産管理システム、原価計算ソフトなど、企業のお金に関連したシステムとの連携が図れると業務効率の向上が期待できます。

5.3. 機能と料金のバランスを考えて選ぶ

債権債務管理システムを選ぶ際は、必要な機能と料金のバランスを考えましょう。必要な機能を十分に搭載していても、運用コストが高ければ継続して利用するのが難しいといえます。そのため、予算をあらかじめ設定して、その中で必要な機能を搭載しているシステムを探す必要があるでしょう。

機能の充実度と料金のバランスは、各システム提供企業によって異なります。そのため、初めから1社に絞るのではなく、複数の候補を出して見積をとり、比較検討しましょう。

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6. まとめ ~債権債務管理システムで業務の効率化を図ろう~


債権債務管理は、企業のお金の流れをスムーズにして、経営状況を安定させるために欠かせない業務です。しかし、手入力やExcel管理では、ヒューマンエラーの発生や作業負担の増加などさまざまな課題がありました。債権債務管理システムを導入すると、管理に関する多くの課題解決が期待できます。システムを導入する際は、自社の課題や目的にあったシステム選びが大切です。

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