導入事例
サービス本部 サービス業務革新プロジェクト プロジェクトリーダー
勝 氏
同プロジェクト アソシエイトエキスパート 今尾 氏
同プロジェクト 廣瀬 氏
同プロジェクト 深崎 氏
同プロジェクト 加藤 氏
- 工作機械メーカー
- 1,001名~
問い合わせ履歴を活かし、受付~修理完了までの
サービス品質を向上し、お客様満足度をアップ。
オークマ株式会社 様
- 導入サービス:
- システムの受託開発
サービス管理システム・コールトラッキングシステム
フィールドサービス支援システム・類似案件検索システム
-
01開発の経緯
- アフターサービス業務の効率化をめざし、業界に先駆けて1990年代後半からシステム開発に着手
- 見積・受注から電子請求まで、アフターサービス業務のすべてを支援するシステムを構築
- ナレッジ共有のための新機能追加など、"活きたシステム"として、現在も継続的なシステム改修を実施
-
02導入効果
- 伝達ミスや漏れがなくなり、業務効率が向上し、部門間の連携コストを低減
- 顧客情報や修理進捗の共有で、業務品質向上し、お客様満足度を向上
- 問い合わせ履歴情報の蓄積と効率的なナレッジ共有のしくみづくりでサービス対応速度を向上
-
03ニッセイコムとの
協業を続ける理由- 優れた技術力・対応力と深い業務理解で、オークマ仕様のシステムを丁寧に構築してくれる
導入の背景と課題解決手段
1990年代後半から、ニッセイコムとともにアフターサービス業務のシステム化に挑戦
-- オークマ様の事業概要を教えてください。
プロジェクトリーダー
勝 氏
当社は、さまざまな製品の部品製造に不可欠な工作機械を開発・製造・販売する総合工作機械メーカーです。自動車や航空機、船舶、建設機械など、幅広い製造現場にマシニングセンタや旋盤、複合機、研削盤などを提供しています。
当社の強みは、機械本体だけでなく制御装置も自社開発していることです。工作機械はお客様の用途に応じてきめ細かくカスタマイズする必要がありますが、機械本体だけでなく制御まで含めて最適化することで、お客様のニーズに最適な工作機械を提供しています。
また、製造後も長期間にわたって稼働する製品が多く、修理・部品交換・オーバーホールなどを含めた継続的なアフターサービス体制を敷いています。
アソシエイトエキスパート
今尾 氏
-- アフターサービス業務を管理するシステムを導入した経緯を教えてください。
アフターサービス業務を効率化するため、当社では比較的早い段階でニッセイコムの協力を得ながらシステムの構築を進めてきました。
当時は、保守受付から手配・報告・請求までが部門・システムごとに分断しており、案件の進捗確認をスムーズに行うことができませんでした。また、ベテランの経験・ノウハウに支えられて業務が進んでおり、不在時には確認や判断に時間がかかるなど、大きく4つの課題があり、対策が必要でした。
課題① 各業務の連携
アフターサービス業務における見積・受注・部品払出・出荷・売上・入金の業務間連携が紙で行われており、連携業務効率が悪い状況であったため、一連の業務を「サービス管理システム」で連携しました。
課題② 情報共有・進捗管理
お客様からの修理対応情報を手書きメモで管理しており、対応した本人以外は対応内容、進捗状況を把握できず不在時には確認や判断に時間がかかっていたため、修理対応情報を管理する「コールトラッキングシステム」を導入しました。
課題③ データ分析
お客様先で修理作業報告書を手書きで作成していたため、データの収集や分析に活用できていませんでした。そこでまず、報告書をデータとして蓄積できるよう、「フィールドサービス支援システム」を構築しました。
課題④ ノウハウの依存
故障診断業務がベテランの経験・ノウハウに支えられており、若手が活躍できず、組織が硬直化しているため、若手でも故障診断業務を担えるよう、蓄積された問い合わせ履歴を高速検索することでナレッジ共有ができる「類似案件検索システム」を構築しました。
こうした段階的な導入によって、2011年には、アフターサービス業務のほぼすべてをシステム化しました。
その後も、業務の効率化に合わせて継続的なシステム改修に取り組み、ニッセイコムとともに短いスパンで改善サイクルを回すことで、ビジネス環境の変化に有機的に適応できる"活きたシステム"として現在も進化を続けています。
導入効果
業務負担を軽減しながらサービス品質を向上、お客様満足度もアップ
-- アフターサービス業務を管理するシステムの各機能が業務にどのように貢献しているのか、具体的に教えてください。
廣瀬 氏
システム構築による業務の自動化によって業務効率化、お客様満足度の向上やサービス品質の向上など、幅広い効果が得られています。これにより、工作機械メーカーにとって重要なアフターサービス品質の強化につながっています。
効果① 部門間の連携コスト低減と業務効率化
「サービス管理システム」によって、サービス本部・全部門における一連の業務の情報連携を自動化でき、伝達ロスがなくなり、部門間の連携コストの低減に大きく貢献しています。
特に、サービスセンターからパーツセンターへの部品出荷の連絡を自動化したことが業務効率化に大きく貢献しています。以前は、膨大な数の出荷依頼をFAXで送信しており、送受信の時間や、情報の判別に手間がかかっていました。現在では、当日に出荷するパーツがリスト表示されるので、手間が減り、工数も大幅に削減できています。
また、「サービス管理システム」は、UIを工夫して業務の手を止めない仕様になっており、受注情報を入力するだけで、ほぼリアルタイムでERPと連携できます。その結果、業務効率化と利用者負担の軽減につながっています。
深崎 氏
効果② お客様満足度の向上
「コールトラッキングシステム」によって、故障対応情報が個人管理から組織管理に移行し、KPIに基づいた改善サイクルを回せるようになったことで、お客様満足度の向上に繋がりました。
当社では、修理依頼ごとにサービスフロントが一貫して対応しています。以前はサービス員の手配や進捗情報を紙で管理していたため、担当者不在時の即時対応が困難でしたが、システム導入により情報共有が容易になり、誰でも迅速に対応できる体制を実現しました。
また、受付後のサービスフロントによるコールバックについて、KPIを設定し、案件ごとの経過時間を可視化できるようにしました。KPIの達成状況がわかることで、お客様満足度の向上に繋げています。
効果③ データ活用による傾向分析
「フィールドサービス支援システム」によるモバイル支援で、システムに直接データが反映されることで、故障傾向の分析に活用できるようになりました。
加藤 氏
効果④ ナレッジ共有によるサービス品質の向上
「類似案件検索システム」により、若手の中堅社員がお客様から電話で状況を伺いながら迅速に検索でき、ベテランのノウハウに依存せずに対応できるようになりました。
これにより、特定のベテランに集中していた業務が分散され、顧客対応スピードも向上しました。
当社の工作機械は様々な機種があり、また稼働期間も長いため、ベテランでも未経験の事象に直面することがありますが、本システムにより修理方針や必要な部品を正確に判断できるようになりました。その結果、サービス品質の向上につながっています。 また、こうして蓄積された情報は当社の設計部門や品質保証部門でも活用されており、新製品開発や部品の品質向上などにも役立てられています。
ニッセイコムを選ぶ理由
オークマ仕様のシステムを提案・実装してくれる頼れるパートナー
-- 長年にわたって、アフターサービス業務管理システムをニッセイコムと協業している理由を教えてください。
ニッセイコムの技術力と対応力は、他のシステムベンダーにはない最大の長所だと思います。汎用的なパッケージソフトやSaaSが業務にフィットせずに、十分な効果が発揮できないことがあります。そうした場合でも、ニッセイコムは、SaaSの仕様とオークマの業務のギャップをうまく埋める仕組みを構築し、優れた機能を当社の業務に合わせて快適に利用できるようにしてくれます。
具体的な事例で申し上げますと、最近導入したSaaSの電子帳票配信システムを「アフターサービス業務管理システム」と連携することで、請求書の印刷操作だけで、PDF保存から電子配信までできるようになり、また、請求書と一緒に同封していた作業報告書も一緒に電子配信できる仕組みをニッセイコムに構築してもらったことで、請求業務の大幅な省力化を実現できました。
また、30年来のお付き合いがあり、当社の営業部門など他の部署のシステム構築も担当していることから、業務理解が非常に深いことも心強い限りです。構想の段階であっても、こちらの意図を汲み取り、スピーディーに形にし、テンポよくキャッチボールができるので、プロジェクトの進行も早く大変助かっています。さらに、当社の課題に合わせた最新技術の提案も随時してもらえるので、オークマにとって、なくてはならないビジネスパートナーだと感じています。
今後の展望
-- 最後に、今後の展望をお聞かせください。
ベテラン世代が定年を迎えていることから、若年層に対して故障診断のノウハウを継承することが喫緊の課題となっています。先ほどの「類似案件検索システム」もこうした課題に応えるものですが、ある程度の経験と専門知識がなければ、内容を正確に理解できない場合もあり、経験の浅い技術者に対するフォローが十分ではありませんでした。
そこで、若手の育成のための新たな取り組みとして、AIを活用した故障診断の支援システムづくりを検討しています。AIの診断ツールと「類似案件検索システム」を連携させることで、長年にわたって積み重ねてきたオークマの故障診断ノウハウを、次世代に継承していきたいと考えています。
今後は、ニッセイコムのGrowOneをはじめとした、パッケージの機能やノウハウを参考にしながら現行の仕組みを強化し、同業他社に負けない仕組みをニッセイコムと共に作り上げていきたいと考えています。
お忙しい中、ありがとうございました。
お客様プロフィール
日本の工作機械メーカーとして初めて自社でNC装置「OSP」を開発。以来、「機電情知」融合の強みを活かして、知能化技術を開発し、工作機械を自律的に判断して最適な加工を行うスマートマシンへと進化させてきました。創業から120年以上にわたって培った熟練の技と、AIなどの最先端技術を融合させ、ものづくりプロセス全体を支援する世界最高の「総合ものづくりサービス」企業として、お客様の生産性向上、高付加価値創出、生産革新を支えています。
- 事業内容
- マシニングセンタ、複合加工機、研削盤などを中心とした工作機械の開発・製造・販売
- 本社所在地
- 愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地の1
- 創業
- 1898年(明治31年)1月
- 従業員数
- 2,318名(2025年3月)
- Webサイト
- オークマ株式会社
- 取材日
- 2026年2月
本事例に記載の情報は取材日時点のものであり、本ページ閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
