導入事例

北越コーポレーション株式会社様

新潟工場 施設部 施設課 設備係長 藤原 義雄 氏、
DX推進室 宇野 義幸 氏、
新潟工場 施設部 施設課 副課長 兼 施設係長 岡島 正和 氏、
新潟工場 施設部 野中 美菜子 氏、新潟工場 施設部 光谷 淳美 氏、
情報システム部 加藤 裕一郎 氏

  • 紙・パルプ製品等の製造販売
  • 1,001名~

修繕費の集計・分析・報告業務を大幅に短縮。
「高速処理と拡張性を備えたWebシステム」で修繕予算管理の効率化と、予算の予測精度を向上。

北越コーポレーション株式会社 様

導入サービス:
修繕予算管理システム(受託開発)
この記事のポイント
  1. 01導入前の課題
    • 長年にわたり現場を支えてきた内製システムのブラックボックス化とレスポンス低下により、修繕費の集計・分析業務の効率化や高度化に限界が生じていた。
  2. 02選択理由
    • 実績と信頼に加え、GrowOneSupreme Frameworkの高速処理性能と拡張性を評価。操作性を踏襲しながらWebシステム化する提案が決め手となった。
  3. 03導入効果
    • 目視チェック・手作業から自動化へ、修繕費の集計・分析・報告業務を大幅に短縮。レスポンス向上とデータ活用で予測精度も向上。

導入の背景と課題

10年以上にわたり現場を支えてきた内製システムのブラックボックス化と限界

-- 北越コーポレーション様の事業概要について教えてください


北越コーポレーションは、紙・パルプ製品の製造販売を中核事業とした総合製紙メーカーです。主力工場である新潟工場は、1914年の生産開始から100年以上の歴史を持ち、今日では書籍・雑誌・カタログ・コピー用紙などの印刷・情報用紙と、パンフレット・アルバム用紙・紙器原紙などの高級白板紙を生産する工場として国内最大級の規模を誇っています。

また、木材チップという天然資源を主要原材料とする特性から、環境対策に精力的に取り組んでいることも当社の特長のひとつです。バイオマス燃料などのCO2ゼロ・エネルギーを最大限に活用しており、CDP2025※ の「フォレスト」「水セキュリティ」「気候変動」の評価において、全ての分野で最上位クラスのリーダーシップレベルを獲得しています。

※CDP2025:企業や都市のサステナビリティの取組みなどを評価する世界有数のESG評価機関であるCDPによる2025年の評価。

-- 新潟工場の修繕予算管理システムを新たに開発した経緯を教えてください

新潟工場では7つの紙生産ラインとパルプ製造設備のほか、電気や蒸気を供給する発電設備や環境保全設備などが稼働しており、安全かつ安定して運転できるように日々さまざまな設備の修繕・保全作業を行っています。大規模工場であることから年間を通した修繕費も多額であり、予算管理においては、行使状況の集計だけでなく、分析・予測・次期予算の編成などを計画的かつ適切に行う必要があります。さらに設備修繕には多数の生産部門・保全部門が関わっており、購買・会計システムだけでは分析や予測が困難であったことから、Microsoft Accessで管理システムを内製し、伝票情報を取り込んで修繕費の把握・集計を行っていました。

Accessによる管理システムは、個人的に専門スキルを有する従業員が作成したもので、予算管理業務において有効であったことから10数年にわたって活用してきました。しかし、作成者の退職によってメンテナンスや機能追加ができなくなり、蓄積データの増大とともにレスポンスが低下するなど、日常的な業務に支障をきたす場面も増えていました。こうした状況の中で、従来の仕組みでは業務の改善や高度化に対応しきれない状況となっていました。

サービス選択の理由

実績と信頼に加え、GrowOneSupreme Frameworkの高速処理性能と拡張性を評価

-- ニッセイコムに修繕予算管理システムの新規構築を依頼した理由を教えてください


宇野 義幸 氏
宇野 義幸 氏

ニッセイコムに相談した背景には、長年の取引を通じて培われた対応力とサービス品質への信頼がありました。その信頼に応える形で、当社の課題に親身に対応し、Accessによる管理システムの再構築案と、将来的な拡張性と運用性を見据えたWebシステムへの移行案の2案を提示してくれました。

社内でも、全社的なDX推進の一環としてWebシステムへのシフトを進めていたことから、新たな修繕予算管理システムはWebシステムで構築をすることに決めました。また、過去に木材チップの配船管理システムをWebシステムで開発してもらった実績も、判断を後押ししました。

加藤 裕一郎 氏
加藤 裕一郎 氏

新たなシステムの検討にあたっては、処理性能や拡張性も重要な評価ポイントとなりました。今回採用したシステムは、ニッセイコムの製造業向けソリューション「GrowOneSupreme」の開発基盤である「GrowOneSupreme Framework」をベースにしており、優れた高速処理性能と柔軟な機能拡張性を備えています。従来の課題であったレスポンスの改善に加え、将来的な業務変更にも柔軟に対応できる点を高く評価し、採用を決定しました。

一方で、Webシステムへの移行にあたってはいくつかの不安があったことも事実です。ひとつは、長年使い慣れたAccessの操作性が失われてしまうことでした。これに対しニッセイコムは、従来の操作性をできるだけ踏襲しながらも、「利用者にとって本当の使いやすさとは何か」を追求し、操作性を維持しながら利便性を高める代替案を提案してくれました。こうした提案をもとに、何度もすり合わせを重ねることで、納得感を持って検討を進めることができました。

また、懸案だったレスポンス改善については、実データを用いたテストを重ね、膨大なデータをストレスなく扱えるしくみを検討してもらいました。その結果、日常業務においても安定した操作性を確保できる見通しが得られました。

導入効果

修繕費の集計・分析・報告業務を大幅に短縮|効率と予測精度を向上

-- 新たな修繕予算管理システムによって、課題がどのように解決できたでしょうか?


長年悩まされていた旧管理システムの課題をほぼすべて解消することができました。近年では、修繕用の物品・機器の納期遅れや施工会社の人手不足により工期が遅延するケースも増えており、予算管理の難易度が高まっていましたが、新システムの導入により、こうした状況にも対応しやすい運用環境が整いました。

1.システムへの"仕方ない"という諦めがなくなり、業務の改善が日常に

光谷 淳美 氏
光谷 淳美 氏

修繕予算管理に不可欠なシステムを、安定して継続的に利用できるようになりました。問題が発生してもニッセイコムに連絡すればすぐに調査・対応してもらえるため、システムに対する不安が解消され、安心して業務に集中できる環境が整っています。

また、業務のなかで気づいた改善点を気軽に相談できるようになった点も大きな変化です。旧システムでは改修が困難であったため、不便があっても「仕方がない」と諦めていましたが、現在では「システムを変えれば業務が変わる」という成功体験を得たことで、改善への意識が高まりました。その結果、「ここを改善すればさらに効率化できる」といった気づきが生まれやすくなり、自分たちで業務をより良くしていけるという喜びと手応えが、仕事に対するモチベーションアップにもつながっています。

岡島 正和 氏
岡島 正和 氏

2.数分かかっていた処理が数秒に、レスポンス向上がもたらす業務改善

不満の多かったレスポンスの課題は、新システムの導入により大幅に改善されました。これまでは、データの取り込みや操作に時間がかかり、作業が中断されることで、業務をスムーズに進められない状況でした。特に、経理部からの大量の実績(購買)データの取り込みには2〜3分ほどを要し、作業のたびに待ち時間が発生していました。今では、処理方式の見直し等によりデータの取り込みが数秒で正確に行えるようになり、作業スピードが大幅に向上しています。

また、データ取り込みの負荷が高かったため、データの更新頻度を高めることが難しい状況でしたが、新システムでは日次でスムーズに更新できるようになりました。これにより、最新の情報に基づいて状況を把握できるようになり、変化に応じた適切な予算管理につなげられています。

3.目視チェック・手作業から自動化へ、集計・分析・報告業務をわずか半日に短縮

修繕予算管理業務の中でも、とくに手間のかかっていた月初・月中に行う2度の修繕費の集計・分析作業も大幅に効率化され、担当者2名で約1.5日かかっていた作業が、半日程度で報告書の作成まで完了できるようになりました。


野中 美菜子 氏
野中 美菜子 氏

とくに省力化できたのは、修繕費の予測と実績の差異確認・分析です。これまでは修繕設備ごとの実績データと予測値をリストで突き合わせて目視でチェックし、差異を発見した場合は、その理由を一件ずつ担当者に確認していたため、手間と時間が非常にかかっていました。新システムでは、差異の理由を修繕担当者が直接システムに入力でき、差異種別ごとで自動的にまとめて帳票として出力できるようになりました。これにより、報告書作成が大幅にスピードアップしました。システムを介して差異の確認から種別ごとの集計まで可能になり、工数を大幅に削減できています。

また、従来の管理システムでは、一部の修繕費を管理する機能が備わっていなかったため、別途Excelでも集計しなくてはならず、大きな作業負担となっていました。新システムではすべての修繕費の一元管理が可能になりました。
さらに、報告書に添付する各種帳票についても、従来はフォーマットを変えられなかったので帳票の出力後に加工して必要な形式に整える必要がありましたが、現在では、用途に応じた形式で帳票を簡単に出力できるようになり、報告業務の効率化につながっています。

4.蓄積データを活かした分析により、予算の予測精度を向上

藤原 義雄 氏
藤原 義雄 氏

新システムの導入により、予算管理における分析・予測の精度も向上しています。
従来は過去データの蓄積期間が3年分に限られていましたが、新システムでは10年分まで蓄積できるようになりました。これにより、修繕費の推移や傾向をより長期的に把握したうえで、過去実績をもとに予算を組み立てることができ、予測精度の向上につながっています。

また、レスポンスの改善によって、分析作業の進め方にも変化が生まれています。従来のシステムでは、データの取り込みや操作に時間がかかっていたため、作業が中断されることで思うように分析を進められませんでした。新システムでは、さまざまな関連データをストレスなく参照できるため、画面を切り替えながら詳細を確認し、差異の背景まで効率的に把握できるようになりました。これによって、より実態に即した分析が可能となり、次期予算の精度向上にもつながっています。

今後の展望

-- 最後に、今後の展望をお聞かせください

ニッセイコムがシステムの保守・メンテナンスに加え、機能改善まで含めてトータルにサポートしてくれることから、今後も継続的にシステムの利便性を高めていけると期待しています。すでに、業務の中で生まれた改善要望を反映しながら、二次改修、三次改修を進めており、使いやすさが日々アップグレードされています。
さらに、中長期の展望としては、予算編成の精度をさらに向上するために、過去数期にわたる予算分析機能や、次期予算編成の自動化、さらに、部署ごとの実績集計などの機能拡充を検討しています。

ニッセイコムには、私たちの要望に対して、常に利用者目線に立った効果的な提案をいただけるので大変感謝しています。今後も、DX推進の信頼できるパートナーとして厚いサポートを期待しています。

お忙しい中、ありがとうございました。

お客様プロフィール

オークマ株式会社

1907年に、北越製紙株式会社として創業して以来、国内外で良質な紙・パルプ製品などを提供し、「こころを込めた紙づくり」を通じて社会に貢献してきました。これからも北越グループの企業理念である「私たちは人間本位の企業として、自然との共生のもと技術を高め、最高のものづくりによって、世界の人々の豊かな暮らしに貢献します」を実践し、持続的成長と環境負荷の低減をさらに追求していきます。

事業内容
紙・パルプの製造・販売
本社所在地
東京都中央区日本橋本石町3-2-2
設立
1907年4月27日
従業員数
1,479名(2026年3月31日)
Webサイト
北越コーポレーション株式会社
取材日
2026年5月
本事例に記載の情報は取材日時点のものであり、本ページ閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。