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園田学園女子大学様(経験値評価システム導入事例)

園田学園女子大学様

お客様の声

地(知)の拠点整備事業の採択を受け、学生の地域貢献や成長度合いを可視化し、分析・報告を行うための要となる「経験値評価システム」を開発しました。

導入製品

園田学園女子大学様

園田学園女子大学 人間教育学部 教授/地域連携推進機構 副機構長の大江篤氏(写真前列右から2番目)、同大学 地域連携推進機構事務局 コーディネーター・課長の榎本匡晃氏(写真後列左から2番目)に、ニッセイコムの開発した「経験値評価システム」について詳しく伺いました。

〔写真後列右端:弊社営業 野間、後列左端:弊社営業 石井〕

園田学園女子大学について

1938年に園田高等女学校として設立。建学の精神「捨我精進(しゃがしょうじん:他者への思いやりをひたむきに実践する)」に基づき、「地域と共に歩む大学」として地域に開かれた大学づくりを推進している。

伝統的に生涯学習やボランティアを通じた地域との交流が盛んで、キャンパス内を行き交う地域住民の姿が多く見られる。多数の全国優勝経験を誇るテニス部、ソフトボール部が有名。在学者数1,877名、教員数112名(大学・短期大学部総計、平成26年5月1日現在)。

園田学園女子大学

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導入の背景・目的

園田学園女子大学はニッセイコムに何を依頼したか

― はじめに、園田学園女子大学がニッセイコムに何を依頼されたのかについて教えてください。

本学独自の「経験値評価システム」の開発と運用です。
このシステムは、文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」として採択された、本学の「<地域>と<大学>をつなぐ経験値教育プログラム>」という事業を推進していくための、土台となるシステムです。

参考:文部科学省「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」について

平成25年度より文部科学省が展開している、地域を志向した教育・研究・社会貢献を進める大学等を支援するプロジェクト。地域コミュニティの中核的存在(COC:Center of Community)としての大学の機能強化を図ることを目的としている。

平成25年度は申請総数319件。その中から園田学園女子大学の「<地域>と<大学>をつなぐ経験値教育プログラム」が採択された。採択された52校の中で唯一の女子大学。

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。文部科学省「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」サイト(外部サイト)

<地域>と<大学>をつなぐ経験値教育プログラム

― 「経験値評価システム」の役割を理解するために、前提となる「<地域>と<大学>をつなぐ経験値教育プログラム」の概要からご紹介いただいてもよろしいですか?

では、順にご説明いたします。
「<地域>と<大学>をつなぐ経験値教育プログラム」は、本学が尼崎市を中心とした地域の課題を解決する拠点となること、そして課題解決のためのさまざまな活動を通じ社会に役立つ人材を育成することを目的とした、全学的な事業です。

多様な地域課題の中から「健康づくり」「学校教育」「生涯学習」「子ども・子育て支援」の4つをテーマに、社会貢献・研究・教育の場の整備を進めています。

「〈地域〉と〈大学〉をつなぐ経験値教育プログラム」概要
「〈地域〉と〈大学〉をつなぐ経験値教育プログラム」概要

本事業における重要なコンセプトの1つが「経験値教育の実質化」です。
「経験値教育」というのは本学独自の言葉ですので、少し詳しく説明します。

本学では、教室で理論を学んだうえで、地域において実践することから得られる力を「経験値」ととらえています。教室で学んだことが地域社会でどう活かされるかを実感することで理論と実践が結びつき、さらに次の学びへと発展していく、知識を知恵へ変える力のことです。

本学では以前から、各授業に付随する多様な実習やボランティア等の課外活動などを通じ、教室内だけでは完結しない「経験値教育」を推進してきました。
そして、今回の「地(知)の拠点事業」を契機に、経験値教育の更なる実質化を図ることにしました。 そのための手段が、学生一人ひとりが自分の経験値を自覚することができる「経験値評価システム」の構築です。

なぜ、経験値評価システムが必要か?

― 経験値教育の「更なる実質化」という言い方をされていますが、従来まではどのような状態だったのでしょうか。

本学は昔から地域交流が盛んで、早い時期からボランティア活動の単位認定化もしており、かなりの割合の学生が在学中にボランティア活動に参加しています。長年の交流の蓄積によって、毎年快く学生ボランティアを受け入れてくれる施設や団体は増えていますし、自ら手を挙げる学生も大勢います。

それ自体は良いことなのですが、一方で、ボランティア先では多くの学生が「指示待ちで、受け身で動いている」ということが問題でした。せっかく活動の機会を得られたにも関わらず、自分で課題を探したり、より良い方法を考えたりすることをせず、言われたとおりの事をただこなしてくるだけでは、「経験値」は高まりません。

そこで考えたのが、経験値を測定しデータ化するための仕組み作りです。

従来まで、ボランティア活動の報告は紙ベースで各授業の担当教員に提出するという形でした。提出された報告書は教員ごとにバラバラに保管されており、全学的な管理もしていませんでした。
この紙ベースの活動報告をシステム化することで、以下のようなことが可能になると考えました。

  • 学生が自分の活動履歴を振り返り、成長の自覚や気づきを促すことができる
  • 全学的にデータを蓄積し、色々な角度から学生の経験値を分析できる
  • 教員が学生に対してデータに基づいた指導やアドバイスを行うことができる

― 「経験値」は、どのような指標で測定できるとお考えですか。

経験値は唯一のモノサシで測られるものでは無く、複数の指標を組み合わせることで輪郭が浮き出てくるものだと考えています。

これまでボランティア活動において使われてきた一般的な指標は「活動時間」でした。しかし活動時間だけでは「それによりどう地域の役に立ったのか」「その結果何が得られたのか」といった事はわかりません。

たとえば「どの学生が地域のどんな人とつながることができたか」というような、獲得できたネットワークの数や広がりの変化は有効な指標になり得ます。
活動評価についても、自己評価や教員による評価だけではなく、ボランティア受け入れ先の地域住民からの定量的・定性的な評価があれば、もっと多くの発見を得られるでしょう。

活動報告をシステム化することで、このような色々な角度からデータを生成し、経験値を可視化するための有効な指標を研究することができます。
できるだけ早い段階でシステム化を行い、データの蓄積や仮説検証を行いたいと考えていました。

経験値評価システムの特長

― 以上のような経緯・ねらいの元に開発された「経験値評価システム」とは、どのようなものでしょうか。

それでは、いくつかの特長を説明します。
まず、紙ベースだった活動報告は、Web上のフォームから入力できるようになりました。PCだけでなくスマートフォンやタブレットからの利用も可能です。

撮影した写真も一緒に投稿できるようになっています。この辺りは最近の学生は得意な所で、ボランティア先の地域の方々と一緒に撮影した写真がよく登録されています。

PCやスマートフォンを使ってボランティア活動の報告を行う
PCやスマートフォンを使ってボランティア活動の報告を行う

モバイル端末から入力を行う場合、GPS機能を用いることで、活動を行った場所の緯度経度情報が記録され、地図上で確認できます。それにより個々の学生は自分自身の、教員は担当学生全体の行動エリアを視覚的に把握することができます。

活動場所をデータ化することで、行動範囲(距離)や、行動場所の偏り度合いなどを数値化することができます。これらの情報は、経験値評価に役立つユニークな指標として活用されます。

GPS機能を用いた活動の地図化
GPS機能を用いた活動の地図化

さらに、地域住民の方々からの「評価コメント」もシステム上で受け付けられるようにしました。

ボランティア後に学生からアクセス方法やIDとパスワード(自動発行される)を教えてもらい、PCやスマートフォン、携帯電話等から「コメントページ」にアクセスしていただきます。
PCやスマートフォンの操作に慣れていない方には、FAXやコメント用紙の郵送でも大丈夫です。

学生のボランティア活動の評価方法(地域住民向けパンフレットより抜粋)
学生のボランティア活動の評価方法(地域住民向けパンフレットより抜粋)

これらの情報は、さまざまな条件やキーワードでデータ抽出することが可能です。システム内で解析表示を行い、PDFやCSV等のレポート出力を行うことができます。いずれデータが蓄積されてきたら、以下のような分析や可視化を行う予定です。

  • 活動報告内容の文章を解析し、よく用いられている「単語」や「キーワード」によって、活動トレンドの分析を行う
  • 活動時間や行動内容、住民コメント等から「自律力」「問題解決力」といった能力指標を生成。測定結果をグラフ化し、自身の傾向や半期毎の成長を可視化する

データ分析レポート イメージ
データ分析レポート イメージ

以上が「経験値評価システム」の概要です。
2013年の9月にニッセイコムに開発を依頼し、12月にデモサイトをオープン、2014年4月から実際に学生が使い始めています。
現在までに、既に300件近い活動報告が登録されています。

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選定にいたったポイント

4つの候補企業の中からニッセイコムを選んだ理由

― 「経験値評価システム」の開発ベンダーとして、ニッセイコムを選んだ理由を教えてください。

候補となる会社は4社ありました。
いずれも何らかの形で過去に取引のあった会社です。ニッセイコムには、本学のWebシラバスの開発を依頼したことがありました。

昨年夏に「地(知)の拠点整備事業」としての採択が決まった直後に、4社に声をかけて提案をお願いしました。当初お見せした資料はたった1枚、これまで使っていた紙の「活動報告書」だけでした。

「これをWeb化したいので、いろいろアイデアを盛り込んで提案してほしい」と、今思えばずいぶん漠然としたお願いの仕方をしていました。
4社からは多種多様なご提案をいただくことができましたが、その中からニッセイコムを選んだ理由は2つあります。

1つ目は、企画提案力です。
PCだけではなくスマートフォンからも利用できるというようなアイデアは他社からもありました。しかし、GPS機能を用いたアイデアはニッセイコムだけであり、非常に優れたアイデアだと思いました。

地域に密着した活動を行っている本学の学生にはピッタリの手法です。もちろん、行動範囲が広ければいいとか、特定箇所での活動頻度が高ければいいというものではありません。これからデータを蓄積していくことで、より良い地域貢献のあり方に関する有益な知見が得られると考えます。

2つ目は、システム開発力です。
提案を頂いた4社は「システムに強い会社」と「アセスメントやデータ分析に強い会社」に大別できました。ニッセイコムは前者です。

後者の会社の中には、ニッセイコムには無いような、学生の能力評価項目や測定ツールを持っている会社もあり、それはそれで魅力的でした。
それでもニッセイコムを採用したのは、まずはちゃんと使われるシステムを用意し、データを蓄積することを優先すべきと判断したからです。十分なデータ量が得られなければ、優れた分析手法やツールを持っていても、宝の持ち腐れになってしまいます。

また、今回のシステムは短期間での開発が求められていました。その点でも、ニッセイコムのエンジニアの技術力は重要な評価ポイントでした。

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今後の展望

― 今後の展望について教えてください。

まずシステム面では、機能の追加や調整を継続し、使い勝手の良いものに洗練させていきたいと考えています。たとえば、より簡単に活動報告ができるように独自のスマートフォンアプリの開発を進めています。現在Android版は完成しており、次いでApple版をリリース予定です。

ニッセイコムにご提案頂いた「ゲーム的要素」の実装も進めています。
活動報告の投稿回数・内容・評価などから”地域連携活動経験値”を付与し、レベルや称号をマイページに表示するというものです。幼稚園でのボランティアを多く行った学生には「子供のアイドル○○」といった称号がつきます。

マイページ

このような仕掛けによって、得意なジャンルの活動を極めたり、苦手なジャンルの活動にチャレンジするきっかけを提供したいと考えています。

また、システムの中身だけではなく、運用体制の整備も課題の一つです。
いざ運用を始めてみると、「PCに不慣れで紙ベースで集められた住民コメントのデータ入力作業プロセス」や「データを踏まえた教員の指導方法」などの、これから経験を重ねながら独自のノウハウを作っていかなければいけない所が色々と見えてきました。

平成27年度からは、全学生が利用するシステムとなります。
それまでに十分な仮説検証を繰り返し、運用の土台を固めておきたいと思っています。

「地(知)の拠点整備事業」としての事業期間は5年間です。
事業期間中に、入学から卒業までの4年間の活動が「経験値評価システム」に蓄積される学生が発生します。4年間で活動の量や質にどのような変化があるのか? どのような指標を用意すれば、一人ひとりの学生に合った成長の自覚を促すことができるだろうか? これからが楽しみです。

― 最後に、ニッセイコムにメッセージをお願いします。

これからも「もっとこうしたい、ああしたい」という曖昧なリクエストを投げ続けると思いますが(笑)、引き続き受け止めて、鋭いアドバイスやアイデアを返して頂きたいと思っています。

経験値評価システムは「教員全員で、学生全員を見守っていく」かたちを創り上げていくための鍵となるシステムです。より良いシステム作りのためには、ニッセイコムの力が必要です。今後ともご支援よろしくお願いします。

お忙しい中、ありがとうございました。

2014年7月取材。
このページの情報は取材日時点のものです。
現時点では変更になっている場合もありますのでご了承ください。

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