このページの本文へ移動

大阪体育大学様(GrowOne学生提出物管理)

大阪体育大学様

お客様の声

教育品質を保証し、訴訟リスクは減らし、外注コストを下げ、教員の負担も減らす。これら全てを実現するためのシステムをニッセイコムと一緒に作りました。

導入製品

大阪体育大学にて「授業文書の電子ポートフォリオ化」を推進する役割を担われている、同大学 体育学部 准教授の堤裕之氏(写真中央)に、ニッセイコムとの共同作業で作り上げた「GrowOne学生提出物管理」の開発背景、活用方法、得られた効果などを伺いました。

〔写真〕
右端:弊社営業 清水、右から2番目:弊社営業 原
左端:弊社SE:末田、左から2番目:弊社SE:北岡

導入の背景・目的

大阪体育大学様が実現したかったこと

― はじめに、今回のシステム開発を通じて大阪体育大学様が実現したかったことについて教えていただけますか。

一言でいうと、全学での「授業文書の電子ポートフォリオ化」です。ここでいう「授業文書」には、以下のものが含まれます。

  • 出席票やレポートなど、成績評価についての根拠文書
  • レポートに対する教員のコメントや評価点
  • 学生からの授業評価アンケート

これらの文書や情報を電子化・データベース化し、学生名・教員名・科目名・平均評価点などの様々な切り口で、必要な時に必要な人がすぐに閲覧できるような環境を構築することが求められていました。

電子ポートフォリオのイメージ

従来は、授業文書の保管や電子化は授業を担当する教員自身が行わなければなりませんでした。大多数の教員は資料を紙のまま保管しており、出席や評価点の管理はExcel等で行っていたわけです。

一方、ごく少数ですが、個人で用意したスキャナでこまめに電子化を行う教員もいました。

このような状態は、大学経営の視点から見ると「高リスクかつ高コスト」であり、いつまでも放置することはできないと考えていました。いずれ大きな問題が起こってしまう前に手をつける必要がありました。

品質保証の責任、訴訟リスク

― 「高リスクかつ高コスト」とは、具体的に教えていただけますか。

ではまず「高リスク」から説明します。
近年、大学教育の品質保証という観点から、授業や成績評価の客観性・透明性が求められるようになりました。文部科学省からは単位認定の厳格化についての通達が出されていますし、学生による授業評価も行われています。

あまりにも簡単なレベルで容易に単位を出したり、合否の基準が曖昧な評価を行ったりということが無いように、根拠を明確に提示しなくてはいけないということです。

そうすると次に課題となってくるのは「なぜ不合格になったのかわからない」と説明を求められた時にどう対応するかです。評価の証拠となる、学生の提出したレポート等の授業文書は、教員の責任において5年程度保管するか、もしくは学生に返却するといった対応が、国立大学を中心に広がっています。

実際に「何で単位が出ないんだ」という訴訟を起こされたり、裁判を抱えている大学は少なくありません。これまではそういったリスクに敏感な教員だけが個別にきちんと文書保管を行っていましたが、本来は全学で管理レベルを揃えなければいけないことです。

別の観点からも授業文書の保管が求められるようになっています。

たとえば教員免許を取得する場合、学生は当該年度の教員免許に関係するすべての授業を振り返るレポートを毎年提出しなければなりません。そして、そのレポートは単に提出すれば終わりではなく、教員からのコメントが付されていなければならないことになっています。また、4年時にはそれらコメントのついたレポートを見直しながら行う授業が設置されることになりました。

つまり、4年間通して、教員免許に関係する学生から受け取ったレポートを管理しなくてはいけないということです。

また、本学とは直接関係がありませんが、同様のこと(全ての授業文書の管理義務)は、工学部を中心としたJABEE(日本技術者教育認定機構)の認定や、医・薬・看護学部などの厚生労働省管轄下の資格認定においても求められているそうです。

過去の授業文書を必要な時に確実に用意できないと、他の授業にも迷惑をかけたり、大学の信用そのものに傷をつけてしまうリスクがあるということです。組織的な授業文書の管理が欠かせないという危機意識を持っていました。

膨れ上がる外注コスト

― つづいて「高コスト」についてはいかがでしょうか。

本学は一学部あたりの人数が約500名と多く、1回の授業人数も100名を超えることが少なくありません。そのため授業評価用紙などのOCR処理を外部業者に委託するケースが増えていました。このOCR処理費用は1枚10~20円と決して安くありません。授業評価だけで、一学部につき年間数百万円もかかっていました。

授業評価だけではなく全ての授業文書についてOCR処理をするとしたら、大変な外注コストが発生します。さらに「授業では複数回の評価をできるだけ実施するように」という文部科学省からの指導もあり、評価のための提出物の数がますます増える傾向にあります。おそらくほとんどの授業で、個人が手作業で対応できる文書管理の範囲を超えてしまいます。

したがって、一時的に費用がかかったとしても、膨大な授業文書をきちんと蓄積できるシステムを学内に導入したほうが、このままOCR処理の外注を続けるよりはトータルコストを抑えられると考えました。

以上のような経緯で、私たちの要求を満たしてくれるようなシステムを探し始めました。

  • ページの先頭へ

選定にいたったポイント

「部分的な提案」では困る

― システムの選定過程について教えてください。

要望にぴったり合うシステムは、なかなか見つかりませんでした。
多くのITベンダーの提案が、限られた一部分だけのシステムだったためです。

たとえばWebベースの出席管理システム。スマートフォンから入力できる授業評価アンケートシステム。紙の提出物とは独立した形での成績評価やLMS。そして先述のOCR処理代行サービス。

ベンダーの中には、こちらの要望を「広義のペーパーレス化」と解釈し、電子黒板やeラーニングシステムを提案される時もありました。

そのような「部分的な提案」では困る理由は二つあります。

まず、私たちの最優先課題は「全ての授業文書を、蓄積・管理が可能な形で電子化する」こと。レポートだけ、出欠だけ、授業評価だけ、というのでは品質保証やリスク管理の観点から意味が無いということは、先ほど説明したとおりです。

もう一つはコスト面です。
ぞれぞれの個別機能システムを組み合わせて全て導入すれば要望を満たすことは可能だと思いますが、それだけ費用がかかってしまいます。各システム間のデータ連携等も考えると、運用コストも余計にかかってしまいます。

見つからないのであれば、開発していただくしかありません。
いくつかのITベンダーの中からニッセイコムを選んだ理由は3つあります。

1つ目は、ニッセイコムは本学の教育研究システムの構築において実績があり、作り込みの技術力やサポート品質については信頼できるということです。

2つ目は、本学が要求する機能を全て踏まえた上で、シンプルなシステム設計を提案してくれたことです。それによりメンテナンスや将来的な機能拡張がやりやすくなります。加えて、本学の出せる金額の範囲で作り込みを可能にしてくれたことを高く評価しました。

3つ目は、ニッセイコムはこのシステムをパッケージ化し、他の教育機関にも提供していきたいと言ってくれたことです。ユーザーが広がることでシステム品質の持続的な向上が期待できますから、本学としてもそれは大賛成です。

そこで「この部分の処理はきっと他の大学でも悩んでいるだろうから、このように整理したらどうだろうか?」「本学ではこれでOKだが、別のやり方をする学校もあると聞いたことがあるので、もう少し幅を持たせておいたほうがいいのでは?」というような意見を、たくさんニッセイコムにぶつけました。

様々な意見をニッセイコムのエンジニアは1つ1つ丁寧に拾い上げ、システムに反映してくれました。このような共同作業を通じて、本学が求めていたシステム「GrowOne学生提出物管理」が完成しました。

GrowOne学生提出物管理の運用イメージ
GrowOne学生提出物管理の運用イメージ

  • ページの先頭へ

導入効果

100人以上の授業でも、取り込み作業は5分程度

― 現在、大阪体育大学でどのように「GrowOne学生提出物管理」を運用されているのか、教えてください。

それでは順に説明します。
まず、対象となる授業文書(出席票、各授業のレポート、授業評価アンケート)は、全て紙で運用しています。授業終了後に回収し、全てスキャナに取り込みOCR処理を行います。

全てを紙にしている理由は、教員に使ってもらいやすくするためです。
大学側から教員にシステムの使用を強制させることはできません。「レポートは紙で、アンケートはWebで、出欠は・・・」と作業がややこしくなった途端、抵抗を示す教員は少なくありません。

そこで「記入用紙にOCR読み込み用の記入欄を加えただけ」というシンプルな形で運用しています。それにより、各教員は今までのやり方をほとんど変えずに、このシステムを取り入れることができます。

授業文書の取り込み
オフィス用コピー機にも負けない速さで、次々と取り込まれる授業文書

さて、授業中に学生が書いた上記の授業文書は、終了後に全て回収され、業務用のOCRスキャナに取り込まれます。作業は17名いる教務補佐が分担して行います。

大人数の授業が多く、一度に100枚以上の紙を読み込むことがほとんどです。
しかし時間はそれほどかかりません。読み込みからエラーチェック、データベースへの登録まで、たった5分程度です。

学生の個別認識は「学籍番号+誕生日」です。誕生日を加えることで認識精度が高まり、読み取りエラーをかなり減らすことができました。

また、教務補佐の作業負荷を最小限にするために、授業名や教員名の登録は全てバーコードで行っています。授業が行われた日のバーコードを「ピッ」と読み込むだけで、必要な属性はすべて登録されてしまいます。

全てバーコード化
科目名、教員名、時限、授業日などを全てバーコード化

このようにして取り込まれた授業文書は、すぐにWeb上で閲覧する事ができます。学生名、授業名、時間割などから必要な文書を簡単に取り出せます。出欠状況や授業評価アンケートはデータ化されているので、平均値などの統計情報もわかります。もちろん学生も自分自身の授業文書は自由に閲覧できます。

教員/学生別の管理画面
教員/学生別の管理画面

取り込まれたレポートは以下のようなイメージで表示されます。教員はこの画面からコメントや評価点を入力することができます。

取り込まれた提出物の閲覧画面
取り込まれた提出物の閲覧画面

「誰もが喜ぶシステム」は、短期間で7割以上の授業に浸透

― 現在このシステムは、どのくらい使われているのでしょうか。

導入から約1年半が経ちましたが、現在は全体の約7割を超え、120~130の授業で使われています。この種のシステムは先述の通り強制はできないので、紹介や口コミで徐々に広がっていった形です。シンプルな運用形態にしたことで、年配の教員も苦労無く使っています。

― 教員や学生からの反応はいかがですか?

自分のやり方をほとんど変えずに、ほぼ自動的に「整理された授業文書ログデータ」や「成績集計表」が手に入るようになったのですから、システムを使い始めた多くの教員は喜んでいます。他大学の先生からも「自分もこういうのが使いたい」と言われたことが何度かあります。

また教員だけではなく、今まで教員からの指示で授業データの打ち込みをしていた教務補佐も、事務作業から解放されたことを喜んでいますし、もちろん学生からも、「授業に関する全ての情報が自動的に蓄積・整理されて、自分でチェックできる」というこのシステムは歓迎されています。

心配していたのは、唯一新たな仕事が増える立場の、教務補佐の方々の反応でした。幸い、極力作業を簡易化したことで、現在では不満の声も無く運用することができています。

― 導入前に問題視していた「外注コスト面」での効果はいかがですか。

このシステムの導入費用と、以前までの「OCR処理の外注コスト」と比べると、現段階で既に元が取れていると思います。今まで各教員やTA、RAが手作業で行っていた時間も加えると、コスト削減効果は期待以上と考えます。もっと早く導入すればよかったです。

  • ページの先頭へ

今後の展望

― 最後に、今後の展望について教えてください。

学内の全ての授業でこのシステムが使われるようになるまで、それほど時間はかからないと思います。これからは普及ではなく、より活用していきたいと考えています。たとえば「欠席が続いたら学生に電子メールが自動送信される」というような、色々な付加機能についてのアイデアをニッセイコムと話し合っています。

他大学の先生と情報交換をしていると、部分的なペーパーレス化は試行しているものの、今回私たちが導入したような、授業文書の蓄積については手つかず、または各教員任せというケースが多いようです。しかし、最近の教育品質保証に関わる動向や、文部科学省の通達などをみる限り、煩雑な文書管理への対応は避けられないと思います。

もし、今回の私たちのシステム導入経験が他の大学などの役に立つようでしたら積極的に情報公開していきたいですし、いずれは、多くの大学とシステム運用についてのノウハウ共有ができればと思っています。

  • ページの先頭へ

お客様について

学校法人浪商学園を母体に1965年に設立。現在は体育学部と健康福祉学部の2学部で編成され、「スポーツ・健康・福祉」の側面から社会的要請に応え得る人材の育成に力を入れている。開学50周年を迎える2015年には、教育学部(仮称)が開設される(設置認可申請準備中)。
OBに米大リーグボストンレッドソックス上原浩治選手など。
在学者数:2,553名、教員数:95名(平成25年5月1日現在)。

大阪体育大学様

所在地

〒590-0496
大阪府泉南郡熊取町朝代台1番1号

開学年月日 1965年(昭和40年)
学生数 2,553名
資本金
Webサイト 外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。大阪体育大学サイト
(新規ウィンドウ表示)(外部サイト)

お忙しい中、ありがとうございました。

2014年4月取材。
このページの情報は取材日時点のものです。
現時点では変更になっている場合もありますのでご了承ください。

  • ページの先頭へ

導入製品

eポートフォリオ機能を活用し、紙を無駄なくスマートにデジタル化。

  • ページの先頭へ

ニッセイコムの製品・ソリューションに関する資料請求・ご相談はこちら

お問い合わせは、問い合わせフォームまたはお電話、Email、FAXで受け付けております。
Email:nc@nisseicom.co.jp / FAX:03-5742-7893

資料請求・お問い合わせはこちら

弊社は、一般財団法人 日本情報経済社会推進協会(JEPDEC)より、プライバシーマーク付与認定を受けています。